友のうまみ

仕事の合間にコーヒーとクラシック音楽の中に原稿をセット。好きな本を読む。

デバイスは机からは動いてもらう。あまりに集中力が変わるので。

ポール・オースター『幽霊たち』。

名作を泳いでいく。その海は果てしないが、制覇する必要もない。次々と新しい景色を見せてくれ、その中を味わえるだけでいい。

ここに居るために守り続けることこそが本当に大切なことなのだ。

薬をもらう。鼻炎と喘息の薬を。これが日々の安定と活力を守る。災害が来ることも考え、十日分ほど余していきたい。

何が起こるか誰にも分からないのだから、明日も楽しく過ごせるよう備えつつ、明日が無くとも充足した時を歩みたい。

友とはなにか。それは中身でも外面でもなく、謎でつながる存在だ。話す内容、持ち合わせた力や肩書きでない、分からなさでつながっている。

歴史もその一つだ。歴史はたしかに友情を育むが、歴史の根幹は偶然でしかない。

「気が合う」の気とは何だろう。何もよく分からない。分からないが共に時間を過ごしたくなるのは友なのだろう。

趣味も仕事も思想も感性もちがう友。

なぜか歴史が積もっていく友。

ここに友人関係のうまみが潜んでいる。

2024.11.11(Monday)〈『百日の孤独』2日目〉


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