カテゴリー: 詩
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在り続ける時間
帰ってきた、この時間、この場所に。自分をつくっている空間、満たされているとき。どうしたってここに来てしまう以上…
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心の涙
鉛筆を削って自湯に口をつける。あたたかみが喉を通り腹に落ちてゆく。少し丸みの残る鉛筆で原稿用紙に丁寧に文字を連…
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雨
朝のまどろみの中、文を書く。降りしきる雨が街の存在を際立たせる。その音によって。果たして雲は渇かぬのだろうか。…
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吐息
木々の騒めき 瑞々しい緑陽を浴びる川 飛び立つ鳥ここには世界を美しいと思い出す十分な吐息がある
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満ちた孤独
さびしさとは孤独ではない。満ちた孤独はにぎやかだ。孤独とは無ではない。一つの現象である。身体を動かすと世界が…
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波
私たちの欲望は一瞬ごとに多様な形をとる。万華鏡みたいに。環境やタイミング、受ける刺激や呼吸の速さ、おそろしく…
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ポリフォニー
僕たちは音楽だ。リズムでありメロディーでありハーモニーだ。一人一人に固有の音楽が流れている。 それぐらい複…
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シンプルイズベスト
雑味のあるものは情報量が多く含まれている。世界とは実に雑味で溢れた場所だ。私たちでは捉えきれない物質や感覚が…